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駅の階段
駅の階段などで、若い人が、駆け足のように降りてゆくのをよく見かける。真似をしようとやってみるが、とてもできない。ゆっくりゆっくり降りてしまう。若い人から見れば、よたよたと見えるかもしれない。
自分も若いころは、あんな風に、駈け降りていたのかと、しみじみ思ってしまう。歳相応といえば、そういうことなんだろう。
お顔のお手入れは、ご婦人と違い、あまりやらず、精々ひげ剃りと洗顔程度だったので、老人性シミでいっぱいだが、そのかわり、お体のお手入れは、ずっとやってきたので、姿勢も歳のわりには、すらりとしているし、上背も若いころとほとんど変わりない。
それでも、駅の階段は苦手である。歳相応、ゆったりと降りている。もう、駆け足で降りてみようという意欲など、とうの昔になくなっている。
ほんに、なにごとにも、すこしづつ、意欲減退とは、悲しいことだ。
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